発酵食品とアミノ酸との関係

発酵とは、食品が微生物によって変化することです。人間にとって有害になる場合を「腐敗」といい、人間に有用な変化の場合を特に「発酵」と呼び分けています。

ヨーグルト、味噌、醤油、納豆、チーズなど、世界にはさまざまな発酵食品が存在します。発酵食品とアミノ酸との関係を見てみましょう。

日本の発酵食品

  • 味噌
  • 醤油

日本伝統の味噌や醤油は、大豆を発酵させてできる発酵食品。大豆のたんぱく質が発酵によってアミノ酸に分解され、うま味のもとであるアミノ酸が増えます。

アジア地域の発酵食品

  • ナンプラー(魚醤)
  • 豆板醤
  • コチュジャン

東南アジア料理に欠かせない味となるナンプラーは、魚を発酵させて作った「魚醤(ぎょしょう)」です。また、そら豆に大豆や米、唐辛子などを加えて発酵させる豆板醤は、中華料理の辛味とうま味をもたらします。韓国のコチュジャンは、もち麹と唐辛子が発酵でマイルドになり、くせになる甘辛さです。

この他、アジアでは魚介類の発酵食品である「塩辛」文化も多様です。日本でのイカの塩辛をはじめ、韓国ではキムチを漬ける際にさまざまな塩辛を使いますし、東南アジアではエビを発酵させた「シュリンプペースト」を料理に用います。塩辛をいれることで、アミノ酸のうま味が美味しさの元になります。

ヨーロッパの発酵食品

  • チーズ
  • ヨーグルト
  • アンチョビ(イワシの塩漬け)

ヨーロッパでは牛や山羊の乳をチーズやヨーグルトにして保存する文化が発達しました。酸味、うま味、苦味など、種類によって味が異なり、ヨーロッパ各地で愛されている食品です。

また、イワシの塩漬けであるアンチョビは、ヨーロッパではそのまま食べたり、隠し味に使ったりします。これも、イワシを発酵させてできたアミノ酸がうま味の元になっています。

動物が獲物をしばらく保存するのは…

肉食動物には、狩りで獲った獲物の内蔵を一番先に食べ、肉の部分はしばらく木の上に置いたり、地中に埋めて保存する行為が見られます。

これは、内蔵にはたくさんの酵素(アミノ酸)が含まれていて腐敗が早いから、という理由と、肉を放置し、少し発酵させることでより美味しく食べられることを、経験的に知っているからではないかという説があります。

実際、「魚はシメてから24時間後頃が最も美味しい」「買ってきた肉は1日寝かせてから使用する」といった料理の仕方もあり、美味しさを引き出すための発酵が理にかなっていることがわかります。

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