アミノ酸の摂り過ぎ・不足が招く症状
不足によるリスク
アミノ酸は体に重要ですが、不足は体調不良や病気の原因になります。不足時の具体的な症状を見てみましょう。
- 成長の阻害
- 筋力低下
- 体力の減少
- うつ病
- ホルモンバランスの異常
- 免疫力の低下
- 脳や神経の機能低下
- アレルギー症状
- 肝臓肥大・脂肪肝などの肝臓病
- エネルギー不足
- いらいらや不安感、落ち着きのなさ
- 利尿作用の低下
- むくみ
- 動脈硬化
- 抜け毛
- 不眠
アミノ酸は体内で20種類がいくつもの役割を果たしていますが、不足すると上記のような症状が現れることがあります。神経から筋肉、内臓や脳、血液に至るまで、まさに体全体に関わる問題が起こりやすくなるのです。
日本での普段通りの食生活を行っていれば、アミノ酸が極端に不足することはほとんどありません。しかし、飢餓や飢饉などで十分な量が摂取できない環境では、アミノ酸不足による病気や成長阻害など、深刻な問題が起きています。
アミノ酸の過剰摂取によるリスク
それでは、逆にアミノ酸を多く摂り過ぎるとどうなってしまうのでしょうか?具体的な症状を見てみましょう。
腎臓への負担が大きくなるリスク
- 腎臓病
- 糖尿病性腎症
アミノ酸は多少、摂り過ぎても尿素となって出ていきますが、あまりに高たんぱく質(アミノ酸が多く含まれるもの)を摂取し続けると、腎臓に負担をかけることになります。特に、糖尿病を患っている人や、腎臓に疾患のある人は注意が必要です。
その他のリスク
- 手足のしびれ
- 神経の興奮
- 幻覚作用
- 血圧の上昇
- 皮膚の紅潮・かゆみ
- 血糖値の上昇
- 尿酸値の上昇
- 高メチオニン血症
アミノ酸の過剰摂取では、以上のような症状が起こりやすくなります。特に化学調味料に含まれるグルタミン酸は、食品に添加されていることも多いため、知らないうちに摂り過ぎている可能性も。特に「必須アミノ酸」の過剰摂取には注意が必要です。
また、高メチオニン血症という病気もあります。先天性と一過性とがあり、先天的な場合は、生涯メチオニンが代謝されないため、食事に注意が必要です。一過性の場合は、高カロリーのものを摂り過ぎるとなりやすい病気で、視力低下や肝障害などの原因になることもあります。
アミノ酸の不足も、過剰摂取も体を害します。毎日の食事できちんと、適度なアミノ酸をバランスよく補いましょう。